コラム

〈コラム No.41〉起業家が押さえておくべき「スタート時」の原理原則

「新妻先生、じつは3月末に退職して、独立しました!何かスタート時点で特に意識しておいた方が良いことってありますか?」

 

2年前にチーム瞑想®︎を受講された方から久しぶりにご連絡をいただきました。

 

当時から独立することを前提に取り組みをされていたことが印象に残っています。

 

一口に独立起業のためのポイントといっても、実にさまざまなことがありますが、今回は独立に踏み切っられたことのエールも含めて、その本質的な意義とコツについて考えてみます。

 

トライ&エラーのコツ

まず最初に、どんなビジネスに着手するにしても、初めのうちは失敗は付きものです。

 

よく「どうせ起業したては失敗ばかりして何もうまくいかないのだから、それならなるべく早いうちに失敗しなさい」ということも言われます。

 

これは実際に本当にそうで、特に最初の3〜5年は暗中模索になります。

 

その中で、早々と無くなっていくスタートアップも多いです。この時期にどこまで粘り切れるかによって、その後の伸びが変わってくるのです。

 

ではこの最初の期間に何をする必要があるのか?何をどう「粘れば」いいのでしょうか?

 

これは意外に思われる方も多いかもしれませんが、できるだけ「頭と手」を連動させて仕事を行うということです。

 

昨今では、ビジネスに便利なWebサービスがいくらでもあります。

 

実際に当社でも、Slack、zoom、canvaをはじめ、Googleドライブを活用する情報管理は必要不可欠なこととして活用しています。そしてもちろんこれからはチャットGPTも活用していくことになるでしょう。

 

しかし、常日頃からこうしたテクノロジーに触れていて感じること、それは、「アイディアはネット検索しても出てこない」ということです。

 

以前もバックミンスターフラーの「複数の原理を相互に調整し秩序づける行為を私はデザインと呼ぶ」 という格言をご紹介しました。

 

ここでポイントとして捉えていただきたい箇所は「複数の原理」というのは先に挙げたさまざまWebサービスに代表されるテクノロジーのことです。

 

一方で、このテクノロジー達を調整すること自体は、あくまでもデジタルではなく、人間のアナログな脳味噌がその一つひとつの紐付けを行なっていくということです。

 

いくら便利な検察ツールやAIが出てきても、あなたのビジネスを常に細やかに微調整できる力は、決して経営者であるあなた自身の意識力・調整力には届きません。

 

心身とその先のテクノロジー、最後まで血の通ったものにする

ですから、さまざまなツールを導入する前に起業で大切なことは、頭と手を実際に動かして、身体的に仕事をするということです。

 

これはもちろん、「脚を使って営業にどんどん出掛けるべき」、とか「挨拶回りの名刺を配るのがいい」とかそういった行動力のことを指しているわけではありません。

 

こういった面も少しは必要でしょうが、より必要なことは、あなたが届けたいと思っている人々にサービスを届けるにはどのような表現が適切か、

 

それは相手の「気持ち」や「体温」が実際に分からなければ、届けようがない、ということなのです。

 

ですから、「人間味」というのをどれだけ大切にできるか、が起業時における最も大切なことと言えるでしょう。

 

だからこそ重要なことは、人間の霊性や、生まれてきた意味や意義をじっくりと考え抜き、人生という物語が日々少しでも豊かになるように自己研鑽と自問自答を繰り返してビジネスをしていくことです。

 

心身と活動を統合していくプロセスがサラリーマンとして働いていたときとは比べ物にならないくらい必要になるのです。

 

アナログか、デジタルか?

効率化や合理化は確かに大切です。疎かにしてはいけないポイントです。

 

しかし、その前に絶対的に抑えておくべきポイントは、あなたが独立以前よりもさらに意識レベルを高めて、ハートを使った関係づくりを行える存在になることです。

 

そういった人間力がベースにある人物、知力と身体性が乖離しておらず、体温の通っている仕事を積み重ねられる人の会社には、資金も情報もエネルギーも貯まっていくのです。

 

仕事の質を高めていくための方法はテクノロジーを導入することによる「デジタルアプローチ」と、人間的な気持ちや思いやりを発揮する「アナログアプローチ」があります。

 

これからの起業は、この二つのバランス感覚です。あなたが起業して心から良かったと思える、温かく豊かなビジネスモデルを作り上げてください。

 

あなたとあなたの顧客となる人々の成功を応援しています!

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