
起きている時は「初心者向け」の世界
「夢は厄介だ。客観的だから」
起きて生活している次元の方がよほど楽かもしれません。
起きている時は、多少怠惰でも影響はすぐに出ません。
自分を偽って生きていても、しばらくは問題なくやり過ごせてしまうのです。
でも夢見の最中において、「向こう側」の世界ではすべてがあまりにも迅速かつ、正確に反映されてしまう。
ほんの少しの余裕もなく。
場面が急展開することで、自分の意識に内在している傾向は丸裸にされてしまうのです。
起きている時の物理世界はそういう意味で「初心者向けの世界」と言えます。
直ちに影響が出ない。
場合によっては30年後にようやく表面化ということもよくあります。
夢はハイスペックな現実反映装置
でも、「夢見」の世界は超ハイスペックの車のようなものです。
「こちらの意図」に対して車体が機敏に対応してくる。
起きている時は見過ごされていた粗末な感情や思考も、夢の世界ではすべて瞬時に結果に投影されてしまう。
ああ…夢は厄介です。
ハンドルを切っても、曲がるのに30年
そういった意味で、夢を人生に活用しようなどと考える人々は、よほどハイスペックな生き方を望んでいる層と言えるかもしれません。
意識の純度を引き上げて、聡明で見通しの良い人生を設計したい。
となると、これは起床中だけでは無理な話です。
先ほど申し上げたように、場合によっては右に切ったハンドルが実際に車の車輪に伝達されてさらに車が右に曲がり始めるまで30年かかったりするから。
そして、間違えたと思って左にハンドルを切り直したところで、さらにもう30年かかる…
もうそれで還暦です。
遅すぎて、どうしようもない。
ぼーっと生きるしかない。
現在地と方向性を知るために夢を見る
「ぼーっと」って、それこそ夢見がちな人の方がそうでしょ?
しっかり起床して、人生計画を立て、稼いで、子供を養って、親孝行して、それが人生大体のスタイルだと。
そう思っている状態はやっぱり色々間に合わなくなっていくことは、もうどうしようもないです。
私たち自身が”発現”している意識の方向性・・・「意図」がどのような性質を帯びているのか、
早いところ結果が欲しいし、その結果に基づいてマーケティングで言うならA/Bテストみたいなことをやりたいわけです。
そうして自分にとって「しっくりくるベクトル」を得たい。
この場合のベクトルというのは自分自身を統一的にまとめている方向性のことですね。
何か一生懸命やっているけど、矛盾や葛藤を抱えている、実は後ろ髪を引かれるようにしてやっている。
罪悪感に見て見ぬふりをしてやってきた。
生きていれば、そういった苦悩が起きることもまた然りです。
ですが、そういった状況が年々増えるのではなく、その「荒さ」を砕いて、濾して、醸成して統一感を出していきたい。
ここまで表現してくるとなんだか大吟醸のようなプロセスですが、でも「人間の意識」はそういう風にできています。
意識モデルは人間の側から生まれた
今は人間の意識と無意識(潜在意識)を氷山の一角と、その海底に隠れた大部分のパートというように表現することも多くなりました。
またメディアのプロパガンダや、因習によるプログラミングされたパターンを脱洗脳していくという意味で、コンピュータに例えて表現されることも増えてきました。
理解しやすいモデルがあることはいいことです。でもなんで、そういったモデルを用いて説明できるかと言えば、
元々この世界を構築している構築主が、人間の意識だからです。
人間の意識がコンピュータや氷山、大吟醸に似ているのではなく、コンピュータや氷山は人間の意識がそのようにデザインしたものだから似ているのは当然です。
夢は現在地と次のベクトルを示す
話を「夢」に戻しましょう。
はじめに申し上げたように、夢は客観的です。つまり、もし人生マップなる地図があったとして、夢は現在地を「we are here」としっかり指し示してくれます。
そしてその次に向かう”ベクトル”もです。
夢占いや、予知夢、悪夢、淫夢、そして明晰夢。様々な夢のタイプがあるので、
夢が客観的で人生マップで現在地を教えてくれると言われても、とてもすぐにはそうは思えないかもしれません。
でもそれはそうです。地図も読もうとして初めて自分の位置を調べますし、カーナビでも目的を入れないと動きません。
夢にも使い方がある。
システマチックなものなのでちゃんと動作させるには手順があるというわけです。
夢は誰にでも備わるナビシステム
もうすでに夢をたくさん見ているという方も、自分は全く夢を覚えていないという方も、
実際には誰でも夢のシステムはそれを使っていいように与えられています。
生まれながらに私たちが人生で迷わないように与えられたGoogleマップのようなものです。
しかも、それはただ成功や幸福といった“ありきたり”の進路を示すだけではありません。
あなたにとって“最も意味のあるベクトル”に特化してナビしてくれる。
厄介というのはそういうことです。
”そっち”のベクトルがわかってしまうと、場合によっては「今やっていること」が違った!ってはっきり悟ってしまう場合があるからです。
ちょっと怖いけど、でもあなたの人生に真価を示してくれるもの。
夢は厄介ですが、あなたの深奥が求めているものには極めて誠実なパートナーです。
「そんな夢のような話が!?」と思われる方、もちろんそうです。
だって「夢そのもの」の話ですからね。