
「新妻先生、秋分の過ごし方をぜひ教えてください」
毎年、節目になると必ずこのようなご質問をいただきます。
これまではこのお答えとして、その年のホロスコープを読み解きながら
「あの神社に行った方がいいですよ」
「家ではこんな食事を摂るといいですね」
といった類のアドバイスをしてきました。
そうして確かに秋分・春分といった宇宙的タイミングに合わせて、これらのことを行うことで、一定の波に乗ることができます。
きっちり実行された方々は運気を大幅に向上させ、瞬く間に人生全体を底上げしてしまう。
いやはや、おめでたい限りです。
ところが…
厄介なことは、こうして一度、天体のリズムに同期したことで、成功に味を占めてしまうと、過剰にこの星々の運行を気にしていくようになってしまうということでしょう。
何事も過ぎたるは及ばざるが如し….
つまり、初めてで、「ちょっと半信半疑くらい」で、実践してみたときは、
十分に社会的で常識的な範囲での必要な物事もこなしており、それにプラスアルファ程度のレベルで春分・秋分のタイミングを活用していた——から、上手くいっていたわけです。
ところが、精神世界(スピリチュアル)好きの方々の中には、この塩梅が外れてしまう方が結構いるようで、そうして物事の歯車が合わなくなり空回りするようになってしまう。
まず、今年はこの点を強調しておきたいと思います。
当然ですが、なんでもかんでも解決してくれる万能の天体配置はありませんし、
天上と地上の物事の差異を、現場である私たちが微調整することは、それこそ人間的な営みの醍醐味といえます。
その上で、今回の秋分で意識していきたいこと。
それは「宇宙が秋分というタイミングだから、自分がそれに合わせていく」という意識をキッパリやめる!という話です。
何をいっているのだ、宇宙元旦・春分と並んで一大イベントの秋分にタイミングを合わせない!?、スピリチュアリストとしてそれはどうなの?
と思われる方もいるかも知れません。
でもこれはとても大切なことです。
ところでさて、みなさんは「晴女」ですか?
それとも「雨女」でしょうか?
自分はこっちだな〜となんとなくで良いので思い起こしてみてください。そしてその自分が晴女にしろ、雨女にしろ、その奥にある起点に注目してください。
晴れたのは誰のせい?私のせい。
降ったのは誰のせい?私のせい。
そうです。
全てあなた起点で、天候が変わってくるという発想が世の中にはあるのです。
不思議ですが、別にスピリチュアルに関心のない方々ですら、当たり前にみんな使っている言葉ですね。
でもこの発想が素晴らしいところは、支配者・主権者・影響力の発信源があなた自身であると教えてくれている点です。
あなたのパワーで晴れたり・雨が降ったりする。
これを秋分というこの時節の発想に応用してみるとどうなるでしょうか?
あなたは「秋分女」「秋分男」という称号を作り、この肩書きを自分に与えてみる。
その瞬間、あなたは秋分をただの暦の節目から、自ら奇跡を演出する舞台へと変容させる存在となります。
「今年の秋分は私の力で奇跡が連発する。なぜなら私が秋分の日を”そう”定義づけた張本人なのよ」
「今年の秋分が素晴らしい大吉日となるのは俺が秋分男だから。みんなこの日に幸せにしてあげる」
どうでしょう?
相当な「俺様」のノリになっていますが、これが主権者としての、「人=神」である本来のスピリチュアリティにおける態度そのものとなります。
今年はこの点を強調したい。
「秋分だから〇〇を行う」のではなく、
「私が、俺が秋分を至高の一日としてその恩恵を付与してあげよう。喜べ秋分よ、ハッハッハー!」みたいな感じです。
こっちの方が面白いと思いませんか?
一例として、イエスがゴルゴダの丘で磔にあった直後、地震が起き、日食となり辺り一面が暗くなったと言われています。
研究者によっては日食の日を狙ったのだ、という解釈もありますが、
いやいや、イエス=神・人である状態まで存在を高めている人物が、わざわざ天体を見計らうようなことをするとは思えません。
イエスが、「父の御心がなされるように」と定めた日にしたがって、日食という天体現象が従属してきている。これこそが真の主権者としての奇跡の力と言えるでしょう。
宇宙的な影響に乗ることはスイスイで楽しいことは間違いないです。シンクロニシティやセレンディピティもバンバン起きる。
ですが、自分が宇宙的影響力の中心で、全能ならば、王ならば、すべては願ったり叶ったりの世界となります。
どうせなら自分の「真の力」をこの大宇宙に波及させる態度でいましょう。
秋分はとても大切です。
しかし、大前提の自分起点のパワーというものをうっかり忘れてしまっているということはないでしょうか。
この秋分にあなたはどんな意味を与えますか?
その力があることを、あなたはどこまで信じていますか?
あなたは人生の主導権を自分自身に与えていますか?