■さまざまなルールとの関係性
ジョコビッチのオーストラリア入国問題を見ていてつくづく感じること。それは「ルールはルールだから」という反応です。確かにルールは大切ですね。憲法、法律、条例、社内規定、私たちはさまざまなルールの中で秩序を保って生きています。
「ルールを敷く」という知性だけなら動物でもナワバリなどで確認することはできます。ですが人間のそれはもっと高度なもの。
しかしこの「ルールを敷く」という行為は、当然ながら、その手前にどんなルールが必要なのか?を熟考してはじめて成立するものですね。また、一旦敷いたルールも、絶えずアジャスト(微調整)や時には大幅な改訂をすることが必要なことはいうまでもないです。
この点において、私たちはルールに対して「ルールを守る」ということには従順な姿勢を見せるのに対して「ルールを再構築する」新しいルールを定義していくことに関してはまるで脆弱なようです。
■なぜルールを守る・破る、どちらも必要なのか?
日本には「守・破・離」といわれる格言もあります。これは個人単位で技術を学ぶ弟子の姿勢を説明するために用いられる言葉。ですが、実際には地域や国家などの集合意識の単位でもこの守破離のステップは必要になるということ。
ところが現代人はこの点でもうどうしようもないくらい「守る」に固執しすぎており「破る・離れる」に対しては取り組みを怠っているといって良いでしょう。
・ルールを守ること=善
・ルールを破ること=悪
このような公式はあなたに埋め込まれた心理障壁、ある種のプログラムであるとに気がつくことが重要になります。このプログラムは身体意識に深く食い込んでいるので厄介ですが、まずは性質を特定することからがスタート。
・ルールを破ること=善
・ルールを守ること=悪
■あなたの身体にプログラムされたルールに気がついていますか?
このように公式をアベコベにしてみると、あなたのアタマや身体はどのように反応しているでしょうか?何かモヤっとしたり、こめかみや指先がピクピク動くような反応が出たら、それこそが「介入者」であり、あなたの意識にいつかの時点で侵入してきていた何者かです。
ルールはルール以上でも、以下でもない。
ルールを守ることは良いことでも、悪いことでもない。
ルールに従わない人を嫌悪する感情がもしあるとすれば、それはルールを守っているあなたが嫌悪しているのではなく、ルールを敷いた何者かが、あなたにその感情が生じるようにプログラムしたからです。
あなたは社会的ルールに従ったことは今まで一度もなかった。従っていたのは後天的に刷り込まれた人為的なベクトルを持った磁力。
私たちが本来、純粋な意味で従うべき、いいえ、ここは則るべきと言いましょう。則るべきは、先天的に与えられた流れ・道です。この周波数を思い出すべく、自分自身の中枢に再びアクセスすることが必要になってきます。
ルールは自転車の補助輪と考えておけば良いでしょう。
あなたは自分の自立心を養い=縦の力
相対的に依頼心=横の力
をデトックスしていくことで、人生全体から細かなルールをあまり必要としない自由な存在に進化していくことができます。
◆ルールを守ろうとしない人間を批判する必要はない。
◆大元のルール自体を敷いた、設定した人間たちの持つ思想を捉えることは大切。
◆そして、ルールに対して自分や他者の振る舞いからどんな思考・感情が湧いているか、ここに注意深くあることは最も重要なことです。
■社会は理不尽なルールを敷くのが当たり前、しかし
社会が理不尽なルールを敷いてきた歴史は長い。そしてこれからもさらに訳のわからないルールが次から次へと登場してくることでしょう。これらは、ある時点から始まるもので、またある時点から変わっていく暫定的なもの。
唯一、変わらない普遍のルールは真理なのであって、それ以外の時代や流行によって人がアタマで決めたルールはすべて暫定と言える。
そのデタラメなルールには(テキトーに)従ったら良いです。しかし従いながら、自覚的にルールとの間合いを図れる自己を確立して生きましょう。これはあなたが、あなた自身を生きる上ではとても大切なことです。
いかなるルールが敷かれようと、一喜一憂することなかれ。そうかそうか、と自然体であり続けましょう。
低次のルールが持つ周波数域を、悠々と超えていける自発的・即興的・瞬発的・流動的、これらの側面をあなたが発揮していけば、そのあなたのあり方自体が、いかなるルールからも制限を受けない「柔よく剛を制す意識」としてできあがる。
ジョコビッチの件からあなたは何を感じていますか?まずはそれを再検証することから。すると、あなたにとって身近な職場や家庭において敷かれているルールと、あなた自身の関係性はずっとスムースなものとなるでしょう。
あなたと“そのルール”との間にはどんな相互作用が起きていますか?
あなたに関連している様々なルールとの関係をよくし
スムースで自由な人生へ。
風の時代の新しい価値観とは?